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上手くいかない事の多い外国企業の日本進出

外圧によって日本が規制緩和を迫られる事を否定するような意見を聞く事がよくある。
外圧によって日本が規制緩和をすれば、外国企業も日本に進出しやすくなり、その事によって競争が激しくなる事を懸念しているのだろう。

日本企業にも労働環境が悪い職場が沢山ある事を考えると、僕などは外資系企業がどんどん日本に進出してくれて日本企業と外国企業を選択できるようになる方が望ましいと思っているのだが、そう思っていない人が多いようだ。
勿論、外国企業の日本進出は消費者の側面から考えても日本人にはメリットの方が大きいと思うのだが。

賛否両論ある外国企業の日本進出だが、外国企業が日本に進出するのはなかなか難しいようである。
スターバックスやGAFA企業など一部日本への進出が成功している企業もあるが、上手くいかない企業も多いようである。

1980年代半ば以降、日米間交渉では日本市場の開放が大きな争点になったと原英史さんは説明している。
85年の中曽根・レーガン合意では、通信サービス市場の一部自由化などが合意されたのだという。
又、89年に開始された日米構造協議では、大規模小売店舗法の見直しなどが争点となった。
背景はそれぞれ米国の事業者が日本市場進出を狙っていたことだったのだと原さんは説明する。

その結果、米国企業の日本への進出はしやすくなったはずだが、失敗した企業が多かったようである。
大店法の規制緩和の結果、米国の大手流通業者が日本市場を席巻したかといえば、そんなことにはならなかったと原さんは説明している。
参入に成功したと言えるのはトイザらスなど一部に止まったのだと言う。
僕から見るとトイザらスでさえそんなに成功したのか?と疑問に感じるが、そんなトイザらスを成功事例に挙げなければならないぐらいだから、全体としては米国企業の日本進出は成功したとは言い難いように思う。

又、他の例としてモバイル通信市場の話も原さんは書いている。
米モトローラーはスマホなどを作っているメーカーだが、大きな存在感を日本で示すことはなく、2014年以降は中国企業レノボの傘下になったらしい。
僕も、モトローラという名前は携帯電話関連の何かの事業をやっていたというぼんやりとしたイメージしかない。
原さんの説明で、やっと思い出したぐらいである。

同様の事を伊藤元重さんも本に書いている。
世界的に名の知られた小売業が日本市場で大きな成功を収めているとは言い難い、と伊藤さんは説明する。
当時世界一の規模を誇っていた小売り大手米ウォールマートは、日本市場が難しいと考えていたようで、日本市場への参入については相当に慎重だったようである。
結局、米ウォールマートは当時苦境に陥っていた西友を2002年に買収したらしいのだが、西友というと地味なスーパーというイメージしかない。
この買収は成功だったのだろうか?

これらの事を伊藤さんは「日本の流通市場における競争は非常に激しく、たとえ力のある多国籍小売業でも、日本の消費者に合った形の商売をしない限り、利益をあげるのは難しい」と説明している。

この事は流通市場に限らないと思う。
実際、外国からの日本への投資額は非常に少ない(「ホンダの英国自動車工場閉鎖と日本」参照)。

なので、規制緩和による外資系企業の進出に怯える必要はない。
ましてや、外資系企業の進出が利益になる労働者や消費者としての日本国民には怯える必要があるはずがない。
外資系企業の進出に怯え、規制緩和に反対する事は愚かな事だとしか僕には思えない。

参考:原英史「岩盤規制~誰が成長を阻むのか~」
    伊藤元重「グローバル経済の本質」
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