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マルクス主義の失敗(労働価値説と剰余労働)

元々はアダム・スミスが考えたものらしいのだが、モノの価値はそこに投入された労働の量によって決まる「労働価値説」という考え方がある。
水がなければ生きていけないのに、生活には必要のないダイヤモンドよりも価値が低いのは何故なのか?というのが疑問の始まりだったらしい。
この事をスミスは、ダイヤモンドの採掘には水よりも多くの労働が必要だからだと考えたようだ。
スミスとは色々な考え方が違うが、「労働価値説」に関してはマルクスも踏襲したようである。

しかし、「労働価値説」では説明できない現象はいくらでもあると池田信夫さんは説明する。
少し考えれば分かるが、二人の工夫が同じ時間だけ働き、あるものはダイヤモンドを見つけ、ある者は鉄を掘り出した場合、ダイヤモンドと鉄に同じ価格はつかない。
マルクスの誤りの根本的な原因の一つが「労働価値説」なのだと思う。

話は変わるが、マルクスの考えた別の考え方に「剰余労働」という概念がある。
ウィキペディアには「労働者が働くこととされている労働時間のうちで、資本家の搾取となる剰余価値となる分を生産する時間の事」と説明されている。

ウィキペディアでは、以下の例を挙げて「剰余労働」について説明している。
(1)労働時間が8時間で日給が8000円
(2)8000円分を生産するのに必要な労働時間は4時間
(3)(2)から労働者は1日16000円分の生産ができるが、日給は8000円なので、残りの8000円の価値を生み出す4時間分の労働での生産高が資本家に搾取されていることになる。
(4)資本家に搾取される4時間のことを剰余労働時間と言う。

「剰余労働」の考え方の基礎には「労働価値説」があるように思える。
「労働価値説」が正しくモノの価値は投入された労働量によって決まるのだとすれば、商品を考えるアイデアや、生産手段を用意するための資本などは不要だという事になる。
そうなのであれば、上の例の16000円は全て労働力を提供した労働者に分配されるのが正しいという事になる。
だから、マルクスの「剰余労働」の概念では、日給以外の8000円については資本家の搾取だと考えるのだと思う。

社会主義が失敗した理由が分かる気がする。
世の中を豊かにするためには、労働力とともに優秀な人のアイデアや資本家が用意する資金が必要なはずだ。
その事をマルクスは全く無視しているように見える。

カンボジアのポルポト政権は、お金を廃止したと池上彰さんは説明しているが、「労働価値説」に則りモノの価値は労働力によってのみ生み出されると考えるのであれば、たしかに資本は不要だし、お金もいらないであろう。
毛沢東の中国では、農地にびっしりと隙間なく小麦を植えれば小麦がたくさん取れると考えたというが、「労働価値説」に従うのであれば、労働力をたくさん投入し、小麦を密植させるのが正しいという事になるはずだ。

しかし、これらの政策は失敗した。
両国とも貧困のどん底に陥り、多くの人が粛清され、中国ではかえって農作物の収穫量が激減し、多くの餓死者を出した。
結局マルクスの誤った考え「労働価値説」と「剰余労働」が国家を悲惨な状況に追い込んだのだ。

彼らの事を現在の先進国などの人は笑うことはできない。
資本家を始めとした金持ちを憎む感情を持っている人は世の中に山ほどいる。
国際金融資本が労働者を搾取しているなどという主張も聞くし、マルクスが見直されているなどという話も時々聞く。
米国のトランプ氏が大統領になったのも、その流れから起きたものだろう。

資本家を始めとした金持ちを憎んでも、僕達労働者は豊かになる事はできない。
マルクス主義の失敗を、僕達労働者ももう一度思い出さなけらばならない、僕はそう思っている。

参考:池田信夫「ハイエク 知識社会の自由主義」
    ブリタニカ国際大百科事典「労働価値説
    ウィキペディア「剰余労働時間
    池上彰池上彰の「経済学」講座 歴史編」
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