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日本の米作は海外とも競争できる

日本の国産米価格について、ちょっと信じられないデータがある。
山下一仁さんによると2014年度の国産米売価はカリフォルニア米を下回っていたというのだ。


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2014年以外は日本の米価の方が高いが、2014年に関して言えばカリフォルニア米の方が高くなっている。
TPP反対派はTPPによって農作物に対する関税が引き下げられれば、日本の農業は壊滅すると主張していたが、日本の農作物の中でも最も関税が高いモノの一つであるコメでさえ価格面で海外と比較して完全に見劣りするというレベルでは少なくともないようだ。

とは言え、2014年以外の日本の米価はカリフォルニア米より高い。
しかし、面白いのは日本の米価が高い理由だ。
その理由は国土や農地が狭いなどと言う理由ではない。
農水省やJAにとって、米価が高い事のメリットが大きいため意図的に米価を押し上げているのだと山下さんは説明する。

米価を高くする事で、多くの零細な農家を温存できた。
彼らが農業を続ける場合、金融機関を選ぶ時にJAを選択する。
逆に言うと農業を辞めてしまったら、他の金融機関を選択するかもしれないという事だ。
これまで、農家は農業以外の兼業での所得(サラリーマンとしての所得など)や年金収入も含めて収入をJAに預けたため、JAは日本第二のメガバンクに発展したと山下さんは説明する。
その資金を別な金融機関に預けるようになったら、JAにとっては大打撃であろう。
だから、高い米価を維持し零細農家が潰れないようにしてきたというのだ。

高米価を維持するためにやってきた政策の一つが減反だ。
減反によってコメの供給量を意図的に抑え、高米価を維持してきたのだ。
ちなみに、減反については2018年に廃止されているが、同時に飼料米に転作する事に対する補助金を大幅に増額したため、ヒトが食べる分については供給量は増えないと思われる。

二番目が単収を増加させる品種改良を禁じてきた事だ。
単収とは単位面積当たりの収量の事で、単収を増加させる事が禁止されてきた事が原因で、日本の米単収はカリフォルニア米より4割も低いのだと山下さんは書いている。
さらに、現在は中国にも抜かれているらしい。

ここまで書いてきた事から、日本の米価が高い原因が日本の国土や農地が狭い事にあるのではなく、既得権を守るための日本の農政にある事が分かる。

米国がTPPから脱退してしまった事により、米国への輸出には従来通りの関税がかかる。
さらに言えば、米国がTPPに戻ったとしても自動車関税を撤廃するまでに25年もかかる。
参院選後に日米貿易交渉で進展があるという発言をトランプ大統領がしたようだ。
具体的な内容は分からないが、交渉の余地があるのであれば、コメにかかっている778%と言われている高関税を引き下げる事を条件に、自動車関税の即時撤廃などを求めたらどうであろうか?

この事によって、零細農家の多数が廃業、農地が少数の農家に集約され米作にかかるコストが削減される事が期待できる(この効果の事をメリッツ効果と言うが「TPPによって産業は壊滅しない」も読んでいただけると嬉しい)。
コメの価格が下がれば消費者の負担も減る。米作の競争力も上がる。自動車関税も引き下げられる。
日本にとっては良いことだらけなのではないか?

難しいかもしれないが安倍政権には頑張って欲しいと思う。

参考:山下一仁農産物の輸出が伸びない本当の理由~輸出競争力を阻むのは農業界の既得権益だ~
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