FC2ブログ

記事一覧

農業問題の本質

以前のブログ(「食糧自給率が低い事は問題か?」)で川島博之「「作りすぎ」が日本の農業をダメにする」という本を参考に記事を書いたが、橘玲さんが同じ本を読んだ書評を書いている。
この本の内容について、僕も忘れている事もあるので今回は橘さんの書評を元に記事を書きたい。

上記記事でも書いたが、人口爆発と言われる人口の急増はあるが、それ以上に食料の生産量が増えている。
そのお陰で世界中で食糧が余っており、その事が今日の農業問題を生み出していると川島さんは主張している。
橘さんは書評の中で以下のような事を書いている。

---以下引用
いわれてみれば当たり前なのだが、農産物が稀少で価格も高ければ、農業が経済的に成立しないという意味での「農業問題」は起こらない。農業問題というのは、穀類などの供給が過剰になり、売り先がなくなって価格が低下し、農家の収入が下がって生活が成り立たなくなることをいうからだ。
---

日米の問題ならば、世界中でも自国でも食糧が余っているから貿易相手国の関税を下げて輸出をしたいと米国は願っている。
世界中でも自国でも食糧が余っているから、これまで以上に農作物の供給が増えて価格が下がったりする事を恐れて日本は高関税を維持したい。
そうした思惑の中で国家間での対立が起こるのが、今日の農業をめぐる国家間の対立の本質なのだ。

日本国内の農業問題についての議論は、いまだに終戦直後の食料不足を前提としており、食料の過剰(作りすぎ)という現実を無視しているため、まったく意味のないものになっている。」と橘さんは批判する。
食糧不足を前提にしているから、TPPによって日本農業が崩壊してしまったら食を支配され、日本は米国の属国になるというような僕には無意味としか思えない議論が出てくるのだろう。
これまで書いてきたように世界中の食糧が余っているのであれば、米国だって日本を含む諸外国に食料を売りたいのだ。

最後に山下一仁さんが紹介している事例について以下に書きたい。
「アメリカの1973年大豆禁輸、1980年の対ソ連穀物禁輸で他の国が輸出を増やし、アメリカ自身が大変な打撃を受けた。アメリカの輸出制限は自国農産物の市場を縮小するとともに、他の輸出国を利するだけになったのである。」と過去の事例を山下さんは紹介している。
外国に食糧を売らないという事を既に米国はやっていて、その事が自国の農業にダメージを与えるだけの結果になったのだ。

特に通商政策がそうだと思うのだが、実施するべきは食糧が余っている事を前提にした政策であり、食糧不足を前提にした政策ではありえない、そう思う。

参考:橘玲「なんだ、“食糧危機”はウソだったのか【書評】」
   山下一仁「TPPが日本農業を強くする」
スポンサーサイト



コメント

コメントの投稿

非公開コメント

フリーエリア

以下で更新していく予定です
~2019/9/28 毎日19:00
2019/9/29~ 毎週火曜日、金曜日、他随時

応援して下さる方、以下をクリックしてください(^^)


ブログランキング・にほんブログ村へ

人気ブログランキング

プロフィール

shizuokanochappa

Author:shizuokanochappa
Yahooブログから引越してきました。
たぶん、新自由主義者です。
よろしくお願いいたします。